Buzzurlの中の人日記

Avexのプレスリリース



このような状況下、当社は、著作権の重要性を啓発し、悪意なく行われているカジュアルコピーを防ぐことを目的にCCCDを発売してきました。


(中略)


これらの状況を総合的に評価すると、当社がCCCDを発売するに至った当初目的に対し、一定の成果をあげることができたものと判断できます。



( ´_ゝ`) フーン 意外なことに成果(=利益)があがっていたのか。


でも成果(=利益)あがっているならやめなくていいじゃん。





じゃあどのくらい成果(=利益)あがってるのか調べてみた。



当社は日本の音楽業界では初となる2002年3月より、コピーコントロールCD(以下、CCCD)を発売してまいりました。



だそうなので、2002年3月期と2003年3月期を比べればいいのかな?


というわけでAvexのIRから売上高など利益などを調査したところ、






営業増益率

-27.0%

経常増益率

-30.9%

売上高増加

▲1472百万円



(2002年3月期と2003年3月期比)





あんまり素敵な成果じゃないですね。


もちろん、この減益がCCCD採用に起因するものかどうかは分からないけど。





でも、いち早く間違った戦略を取り止めたAvexの経営陣に拍手を送りたいと思います。


消費者に素敵なコンテンツと音楽生活を提供して頂くことを期待します。




要約

レコード会社は消費者のベネフィットに対して技術的努力を費すべきである。



革命的ベネフィット


もう20年近くも前になるだろうか。ガキのころCDを始めて手にしたとき、音質もさることながら、頭だしできることに衝撃を受けた。


いつでも、一瞬で好きな曲を聞くことができるのだ。職人芸のような早送りの必要はもはやない。その上、テープのように音質が劣化していくこともない。


これはまさに革命だった。





1ヵ月くらい前にiPodを買った。


これは、テープ>CDの革命に匹敵する。


ただ、CDの500倍ほどの容量があるだけでこれほど快適とは、正直使ってみるまで想像できなかった。





軽くて小さいからどこへでも持ち歩ける。何千曲と保存できるのでどのCDを持って行くか迷うこともない。


自宅や通勤電車はもちろんのこと、 オフィスでもiPodを聞いている。 (うちの会社は仕事に支障のない限り音楽きいてても問題ないのだ)


起きてる時間の8割くらいはiPodをならしてると思う。





かつては、家と会社と電車や車のような交通手段とは、こと音楽という意味において連続した空間ではなかった。


持ち運ぶMDやCDの枚数にも限度がある。電車の中で突然あの曲が聞きたい!と思い立ってもそれはかなわぬ夢だ。


iPodは、それをすべて繋げてしまった。まさしくユビキタスだ。





ここ数年、CDなんて2~3枚しか買った記憶がないし、レンタルCD屋の会員更新もしてなかった。


ところがiPodを買ってから4枚くらいCD買った上、会社の近くにTUTAYAがあったので会員になりしょっちゅうレンタルするようになった。


アメリカのiTunes Music Storeでダウンロード販売1億曲を突破したとかいうニュースをだいぶ前に見たが、それも頷ける。確かにiPodは使っていて気持いいのだ。


iTunes Music Storeが日本に上陸したら間違いなく利用するだろう。


革命的ベネフィットを持つ製品には、需要を掘り起こす力があるのだと思い知らされた。


(実は僕はAppleにあまりいい印象を持っていなかったのだが、見直したぞApple!)


不利益をもたらすための技術


一方で、CCCDやらレーベルゲートCDなるコピー防止CDが出回っている。


これがもう、何がしたいのかまったく理解できない。


音楽CDの売上が低迷しているのは知っている。


音楽ファイルの違法コピーが行われているのも知っている。


まあ、偉いさんに売上低迷について問い詰められて、「違法コピーが原因です」と答えるのは楽かもしれない。


違法コピーによる被害額がどの位かの試算なんて検証のしようもないから、大げさなプレゼン資料作ればCCCD開発の企画案も通りやすかったんだろうか?





本当にこのアプローチで違法コピーが根絶できると思ったのか?


音楽ファイルを違法コピーするためのコストも、その流通コストも限りなくゼロに近い。


つまり、違法コピーを根絶にするには、違法コピーを完全に不可能にしなければならない。


たった一つでもmp3ファイルが共有されれば、それは無限にコピーされ、流通していくからだ。


しかるに、既存のCDプレイヤーで再生できる互換性を保ちつつ、PCでは絶対にコピーできない媒体など、技術的に実現不可能だ。


(実際、読み込むドライブによってはレーベルゲートCDからも問題なくリッピングできるらしい)





では、PCで聞くにはWindows用しかプレイヤーが用意されていないレーベルゲートCDは一体なんのために存在するのか?


僕はLinuxユーザだ。自宅では主にLinuxを使っている。PC以外のCDプレイヤーはゲーム機しかない。レーベルゲートCDを買ってしまったらどうしろというのだ?それとも買うなということなのか?





実際、こういったCDが出回ってしばらくたつが、レコード会社の売上・利益は劇的に伸びたのか?


違法コピーをするような輩には効果なく、そうでない一般ユーザにも多大な不便をかけるCCCDの類は無意味だ。レコード会社に利益をもたらすことはないと確信する。


なぜならそれは、人にモノを買ってもらおうとする者の態度ではないからだ。


人を幸せにすることだけが技術的にもビジネス的にも正しい


CDは時代の劇的な変化の前には古すぎるメディアだ。満足に著作権を保護することもできない。


なればこそ、レコード会社のすべきことは、利用者に不便を押しつけることではなく、CDに変わる、もっと魅力的なメディアを提案することではなかったか?


iPodのような新しい魅力的なメディアと、それを使ったCDよりもずっと幸せな生活を提案することこそが、彼らのなすべきことであったはずだ。





音楽業界はこのままおいしいところをAppleにさらわれていくのだろうか?


一音楽ファンとして、消費者と供給者がWin-Winになれるような提案を期待したい。


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